私が思うに、客室乗務員の美は、お客様に心地よく過ごしていただくためのもてなしの一環。つまり、職業柄、身だしなみやマナーを強く意識せざるを得ないもの。ところが、美しくするために毎日プロのヘアメイクアップアーティストに頼むわけにもいきませんし、隠すばかりのキレイでは間近で見られたときに限界があります。私に残されたのは、肌そのものからキレイにするというひとつの道=ノーファンデ主義しかなかったのです。このノーファンデ主義は、ふたつのコミュニケーションカを持っています。ひとつ目は、キレイな肌にすることで自分対他者のコミュニケーションが円滑になること。洋服の着こなしがうまくキマるといつもより堂々と街を歩けるように、肌に自信があると、人の目をまっすぐに見て話し、きちんと意思の疎通をはかることができます。すると、相手とよりよい関係を築くことができます。美しいメイクを施すことでも、臆せずに人と対する効果はありますが、ガッツリ厚塗りメイクは、相手に壁のような隔たりや圧力を感じさせてしまうかもしれません。どちらかというと、武装とか戦闘態勢といったイメージです。相手と親しく打ち解けたい場合、これはあまり有効な方法とは言えないですね。