大手不動産会社が、こぞってこのスタイルのキッチンを提供しているということは、それだけ購入者に受けているということなのだろうが、改めてダイニング側から眺めてみると、私にはどうにも抵抗がある。この穴が、うらさびしい単なる配膳台にしか映らないからだ。立飲みコーヒーショップや立食いソバ屋にある、使用済みの容器は恐れ入りますがこちらまでお下げください、というあの場所のイメージだ。このカウンターキッチンは、クローズドキッチンを望む女性には、「その気になって覗かないかぎり、キッチンの中はそんなに見えませんよ」と言い逃れでき、オープンを望む人には、「カウンターの上に開いた開口部で十分会話が楽しめますよ」と、説明できるということなのだろう。見えそうで見えない、それでいて会話をするにはとても便利という画期的な発明というわけだ。