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完璧な人間なんていない

「基本的に言って、テントみたいな大会場では煙や埃が舞っていたり空気が汚れていたりするから、細部までは写し切れないものなんだ。モデルだって、セルライトがあったり、たまにニキビができていたり顔色が悪かったりということもあるだろう。でも、三〇メートルも離れて撮った全身のショットじゃ、顔色が悪くたってわからない。クローズアップかヘッド・ショットでない限りはね。そういう場合だって、動いていれば、細かいところ、完璧じゃないところはごまかせる。完璧な人間なんていないんだよ」。それでも、普通の人に比べれば、モデルというのは総じて写真慣れした存在である。なのに、ファッション・ヴィクティムは、自分もモデルみたいになれると勘違いしている。遺伝子の重要さを理解していない人が多いのだ。アメリカ摂食障害者協会のホリー・ホフが言う。「梨の種を植えたら梨が、バナナならバナナができる。まさか、梨がバナナみたいな形に変わることもあるなんて思いませんよね」。バスケットボール選手や競馬のジョッキーのように、モデルも生まれながらにしてある種の肉体的特長を備えていることが多い。彼女たちの場合は、背が高くて痩せていることである。