ドーバート訴訟で最高裁判所の判断は、専門家証言は信頼できかつ適切でなければならないという理由で、事前に判事にそれを評価する義務を要求するものだった終わってみると、ドーバート訴訟の原告側も被告側もそれぞれ勝訴だと言う人もあれば、敗訴と言う人もいた。それはコップが半分満ちていると見るか、半分空になっていると見るかの違いだ。最高裁判所は〈連邦証拠規則〉を適用するが、専門家による全ての証言が容認されるわけではない、と言明し、それのみか、証言の根拠をなす論証または方法論が科学的にみて妥当であるか、争点になっている事実にその論証または方法論は適切に適用され得るかについて、連邦裁判事達が前もって評価する義務を負うことを要求した。このようにして判事達は専門家の証言を認めるかどうかを決定する門番になることになった。このことは、いずれの側も望んだことではなかった。フライの支持者は科学界が門番になることを望んでいたし、フライ基準の反対派はどんな門番も望まず、反対尋問を根拠に陪審に決定を任せればよいと考えていた。しかしドーバート訴訟で、判事達が決定しなければならない、と最高裁判所が言明したからには、判事達は科学者の思考方法を学んで、そのようにしなければならない。専門家の証言は信頼できかつ適切でなければならないのであるから、判事には事前にそれを判断する義務がある。
[参考]
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